尿酸を排出する乳製品ー痛風による足の痛み予防
- 福屋自然療法整体院

- 11月6日
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更新日:11月9日
世界中で愛用される乳製品、世界共通の健康食品、薬、伝統食と言っても過言では無いかもしれません。ここでは、なぜ乳製品が世界中で必要とされてきたか説明していきます。
乳製品(牛乳、ヨーグルト、チーズなど)は、尿酸の排出促進作用があり、痛風や高尿酸血症のリスクを低下させることが多くの疫学研究・臨床研究で確認されています。
1. 尿酸排出促進のメカニズム• 乳タンパク質(カゼイン、ホエイ)の作用 乳製品に含まれるタンパク質が腎臓の尿酸再吸収を抑制し、尿中への尿酸排泄を増加させます。
特に低脂肪乳で効果が強い。• オロト酸の関与 牛乳に含まれる微量成分「オロト酸」が、尿酸の腎尿細管での再吸収を競合的に阻害し、排泄を促進します(動物実験で確認)。
• 血清尿酸値の低下効果 1日200〜300mLの牛乳摂取で、血清尿酸値が0.2〜0.5mg/dL程度低下する報告多数。
4. 注意点• 乳糖不耐症の人は乳糖フリー牛乳やヨーグルトを選ぶ。
• プリン体は少ない(牛乳:ほぼ0mg/100g)ので、痛風患者でも安心。
• 高カロリー乳製品(生クリーム、バター)は避ける(肥満→尿酸上昇のリスク)。
1日摂取量
・牛乳200〜300ml(無糖、無脂肪もしくは低脂肪)
・ヨーグルト100〜200g(無糖、無脂肪)
2. 牛乳、ヨーグルト、チーズなどの乳製品は、プリン体の含有量が極めて少なく、むしろ尿酸値を下げる方向に働くため、痛風患者やその予備軍にとって積極的に摂取すべき食品群として位置づけられています。
まず、乳製品が尿酸排出を促進する主なメカニズムは腎臓における尿酸の再吸収抑制にあります。
腎臓では、糸球体で濾過された尿酸の約90%が近位尿細管で再吸収されますが、乳製品に含まれるカゼインやホエイプロテインがこの再吸収を競合的に阻害し、尿中への排泄量を増加させます。
特に低脂肪乳での効果が顕著であり、1日200~300mLの摂取で血清尿酸値が0.2~0.5mg/dL低下することが複数の臨床試験で確認されています。
もう一つの重要な成分がオロト酸です。
牛乳100mLあたり約8~10mg含まれるこの微量成分は尿酸と構造が類似しており、尿細管の輸送体と競合することで尿酸の再吸収を抑制します。
動物実験では、オロト酸投与により尿酸排泄が有意に増加することが示されており、ヒトでも同様の機序が働くとされています。疫学研究でも乳製品の有効性は明確です。
日本でも、痛風・核酸代謝学会のガイドラインにおいて乳製品は「推奨食品」として明記され、1日200mL以上の牛乳または同等量の乳製品の摂取が推奨されています。
摂取方法にもポイントがあります。低脂肪乳が最も効果的であり、全脂乳に比べカロリーが低く、肥満リスクを回避できます。
ヨーグルトは100~200g、チーズは20~40gが目安です。
ただし、加糖ヨーグルトや高脂肪チーズは糖質・脂質・塩分過剰となり、肥満を介して尿酸値を上昇させるため避けるべきです。
一方で、豆乳やアーモンドミルクなどの植物性ミルクは、尿酸排出促進効果が弱いことが分かっています。
豆乳にはイソフラボンなどの機能性成分がありますが、尿酸代謝への影響はほぼありません。
また、乳製品はプリン体含有量(牛乳:ほぼ0mg/100g、ヨーグルト:5mg/100g程度)従来の「プリン体制限食」でも安心して摂取可能です。
むしろ、肉類(100~200mg/100g)や魚卵(300mg以上/100g)と比較して、積極摂取が推奨される食品です。
乳製品は「尿酸を下げる薬ではないが、自然な尿酸排泄促進剤」として機能します。
毎日コップ1~2杯(200~400mL)の低脂肪乳を継続的に摂取することで尿酸値を安全かつ効果的に管理できます。
痛風予防・治療においては、アルコール制限や体重管理と並び、乳製品の積極摂取はエビデンスに基づく重要な生活習慣と言えます。



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